新しい年が始まりました。
今年は「己」(つちのと)の「亥」年、この年を草木の成長過程に例えますと、
これまでの経験やノウハウなどが成熟し、枯れ落ちて行き、新たな生命の宿る種に
エネルギーを貯め込み、新たな生命の躍動に向け準備する時期だそうです。
一昨年の秋から機会を頂き、大山大神山神社奥宮の例祭で奉納居合をさせて頂くように
なりました。
霊峰伯耆大山は古代から神の山、というより神そのものとして崇められてきた大山、
その約1,000メートルのところにある大神山神社奥宮、冬の積雪時に祭事が
出来なくなる事から麓に社殿をつくり、冬の間は、そこにお参り出来るように
したのですが、近代になって麓のほうが本殿として登録され、元々の大神山神社が
奥宮とされ現在に至っているそうです。
その歴史と由緒ある大神山神社奥宮、最近はパワースポットとしても有名だそうですが、
その幣殿(国指定文化財)での奉納居合をさせて頂くようになりました。
これまで演武は競技として、或いは演武会、イベントなど何度も行ってきましたが、
大神山神社奥宮での奉納居合は、自身の「境地」が全く違い、まさに、
「神に自身の修行の成果を奉納する」という次元で、変な緊張感のような
ものが無いのです。
この奉納居合の体験は、以降の修行に大きな影響を与えたと思います。
この独特な境地を与えて頂いた大神山の神、
そして宮司をさん、関係者の皆様に心から感謝し、
今後の修行に励み、今後も感謝の居合奉納をさせて頂く所存です。
真武館の居合は、大自然の摂理の中で人間が本来持つ能力を稽古する
古武術の修練を通じて、日本の良き伝統を今年も学んでいきたいと思います。